
「遠慮して行きづらい場所」「混雑で行きずらい時間帯」 似ているようで意味が異なるこれらの表現。
本記事では、「づらい」と「ずらい」の正しい使い分けを、実例とともに解説します。
この記事を読むと:
- 「づらい」「ずらい」それぞれの正しい使用場面
- よくある間違いとその避け方
- 表記のルールと語源 がわかります。
「づらい」と「ずらい」の基本
「病院に行きづらい」「混んでいて行きずらい」
この2つの表現、みなさんはどちらが正しいと思いますか?
実は、両方とも間違いではありません。ただし、使う場面や表現したい内容によって使い分ける必要があります。
「づらい」は「困難である」という意味を持つ接尾語です。
主に心理的な障壁や精神的な負担を表現する際に使用します。
例えば:
- 過去のトラブルがあって、その店には行きづらい
- 上司に相談しづらい雰囲気がある
- 恥ずかしくて言いづらい
一方、「ずらい」は物理的な困難さを表現する際に使用します。
例えば:
- 荷物が重くて持ちずらい
- 道が狭くて車が通りずらい
- 文字が小さくて読みずらい
ただし、「ずらい」は口語的な表現とされ、正式な文書では「づらい」を使うことが一般的です。
「づらい」を使うべき場合
「づらい」は心理的な困難さを表現する際の正しい選択です。
心理的な「づらい」の具体例
- 人間関係:「先輩に話しづらい」「友人の家に行きづらい」
- 感情:「申し訳なくて断りづらい」「恥ずかしくて質問しづらい」
- 社会的状況:「席を詰めてほしい時に声をかけづらい」
使い方のポイント
「づらい」は、その行動を妨げる要因が主観的または心理的な場合に使用します。多くの場合、以下のような感情が伴います:
- 遠慮
- 気まずさ
- 心配
- 不安
- ためらい
正しい表記
「づらい」は漢字で「辛い」と書くこともできますが、ひらがな表記が一般的です。
文章での使い方
「〜することが」「〜するのが」の後に「づらい」をつけて使います。
例:「事情があって参加することがづらい」「過去のことを思い出すのがづらい」
「ずらい」の正しい使い方と誤用の真相
「ずらい」は物理的・客観的な困難さを表現します。
物理的な「ずらい」の使用例
- 重量:「この鞄は重くて持ちずらい」
- 視覚:「暗くて見ずらい」「文字が小さくて読みずらい」
- 空間:「通路が狭くて歩きずらい」
「ずらい」が適切な状況
物理的な障害や環境要因による困難さ:
- 道路の状態
- 天候の影響
- 物の形状や大きさ
- 空間的な制約
注意点
- 「ずらい」は口語的表現
- ビジネス文書では「づらい」を推奨
- メールやSNSでは状況に応じて使い分け
誤用されやすい例
❌ 「気まずくて行きずらい」 ⭕️ 「気まずくて行きづらい」
次は、実践的な使い分けのポイントを解説します。
よくある間違いパターンと確実な使い分け方
間違いやすい典型的なケース
- 心理的な困難に「ずらい」を使用
- 例:「申し訳なくて断りずらい」→「断りづらい」
- 例:「申し訳なくて断りずらい」→「断りづらい」
- 物理的な困難に「づらい」を使用
- 例:「段差が高くて上がりづらい」→「上がりずらい」
簡単な判断基準
- 心理的要因→「づらい」
- 物理的要因→「ずらい」
覚え方のコツ
「づ」は「出」の「で」から。心から出てくる感情を表現。
「ず」は「図」から。目に見える物理的な状態を表現。
実践:正しい例文
心理的:
- 「上司に相談しづらい雰囲気」
- 「友人に頼みづらい事情」
物理的:
- 「雨で見ずらい道路標識」
- 「重たくて運びずらい荷物」
よくある使用例
心理的な「づらい」:
- クレームを入れた店に入りづらい
- 貸しを作った相手に会いづらい
- 期待に応えられず報告しづらい
- 病気の友人を訪ねづらい
- お礼を言いづらい関係
- 事情があって断りづらい立場
物理的な「ずらい」:
- スーツケースが大きくて運びずらい
- 雨で傘をさして歩きずらい道
- マスクで声が聞きずらい
- 日差しが強くて画面が見ずらい
- 砂利道で自転車が走りずらい
- 階段が急で降りずらい
使い分けのチェックポイント:
心理的なら「づらい」、物理的なら「ずらい」を使用。
ただし、フォーマルな文書では全て「づらい」に統一することを推奨。
まとめ:正しい使い分けの基準
使い分けの3つの基本ルール
- 心理的な障壁→「づらい」
- 恥ずかしさ、遠慮、気まずさの場合
- 主観的な感情が原因の場合
- 物理的な障害→「ずらい」
- 重さ、大きさ、明るさが原因
- 客観的に困難な状況の場合
- フォーマルな場面→「づらい」
- ビジネス文書
- 公式の書類
- 正式な場面
実際の使用例
「行きづらい」:
- 以前失敗して行きづらい店
- 人間関係で行きづらい場所
「行きずらい」:
- 混雑で行きずらい時間帯
- 道が狭くて行きずらい場所
この基準を意識することで、より正確な日本語表現が可能になります。是非ご活用下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。